菊池新学データベース

番号 73
タイトル 南村山郡 常盤橋
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解説 旧羽州街道の酢川(現須川)に架かる常盤橋。1878(明治11)年3月に着工し9月に竣工した長さ52メートル、幅7.3メートル(15間、4間)の五連のアーチを持つ石橋は、近代化政策を推進した県令三島通庸がもっとも注力した橋であった。設計は、三島が鹿児島(薩摩)から招いた奥野忠蔵で、石工は山形の片岡(信濃屋)仁兵衛らが担当し、永久の意味を込めて「常磐橋」と命名された。右側には水天宮が祀られた。完成前の7月に、イギリス人女性探検家のイザベラ・バードが常磐橋を訪れている。完成した橋のたもとには茶屋ができ、錦絵が販売されるなど名所として栄えたが、1890(明治23)年6月末の大洪水で流失した。