絵図

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標題 陸奥出羽国郡行程全図
カテゴリ 絵図
サイズ及び形状 91×147センチメートル 軸装 大判錦絵3枚続
書写人 作者:橋本 玉蘭斎
書写年 作成年:幕末~明治初期
拡大画像 https://opac.lib.pref.yamagata.jp/zoomify/viewerfeatures/07mutsudewa.html
画像ダウンロード  07陸奥出羽国郡行程全図(12.6MB).jpg
解題 幕末の陸奥国と出羽国の図で、城郭、郡名、街道、名所古跡、神社、湊などが詳細に描かれている。
作者は江戸期から明治初期にかけて活躍した浮世絵師、橋本玉蘭斎である。当時流行した、横浜を題材とする錦絵、「横浜絵(長崎絵の対)」の第一人者と言われ、歌川国貞の門下で五雲亭貞秀、橋本玉蘭斎などと称した。
注意:錦絵とは多色刷版画のこと
解説  江戸時代から明治時代初期にかけて活躍した浮世絵師の橋本玉蘭斎(はしもとぎょくらんさい)の書いた、陸奥国(むつのくに)と出羽国(でわのくに)の絵図です。陸奥国はおおよそ現在の青森県・岩手県・宮城県・福島県、出羽国はおおよそ現在の秋田県・山形県にあたります。表題の両脇に、陸奥国と出羽国にあった城の城主の名前と石高(こくだか)(城主が藩主である場合)、城から江戸までの距離が記されています。山形城の城主は「水野直次郎」、すなわち最後の山形藩主である水野忠弘(みずのただひろ)であることから、水野が城主をつとめていた1866年(慶応2)から1869年(明治2)にかけての地図と考えられます。
 陸奥国の範囲が灰色、出羽国の範囲が黄色に色付けがなされ、地名が事細かに記されています。山は緑色、海・川・湖は青色で色付けされ、白色の正方形で城郭、白色の長方形で郡名、赤色の楕円で山岳、赤色の長方形で峠、門のマークで国境、赤色の丸で名所古跡、緑色の三角形で神社仏閣、赤のバツ印で湊(みなと)(港)を示しています。また、黒色の線で郡堺、黒色の破線で国堺、赤色の線で街道・海路を表しています。海路には湊と湊の間の距離も記されています。陸奥国の太平洋側と出羽国の日本海側が、険峻な山岳・峠で阻まれているのと同時に、海路を通じてもつながっていたことが視覚的にわかる絵図です。