絵図

絵図データベース

標題 山形県一覧全図
カテゴリ 絵図
サイズ及び形状 74×143センチメートル 軸装
書写人 作者:佐藤 周藏
書写年 明治11年9月刻成
拡大画像 https://opac.lib.pref.yamagata.jp/zoomify/viewerfeatures/14yamagatakenitiranzenzu.html
画像ダウンロード  14山形県一覧全図(11.2MB).jpg
解題 明治初期の本県全域の詳細な地図で、現在の「山形県」の形となった、統一山形県成立(明治9年8月)後に作成された絵図である。
絵図とともに「山形県管内各町村一覧科目表」として、町村ごとの「戸数」「人口」「地価」「学校」等を記した詳細な一覧表が掲載されており貴重である。
一覧表にある数値は脚注に、「余白ニ掲クル各町村地価反別戸数人口ノ如キハ明治十年ノ計算ニ拠リ警察各分署学校ノ如キハ本年ノ調査ヲ以テス」(旧字体は新字体で表記)等とあり、明治10年(1877)と明治11年の調査に拠るものであると、明治11年5月、佐藤周藏が記している。
解説  現在の山形県は、1868年(明治元)に成立した明治政府の地方統治により誕生します。1871年(明治4)7月には、江戸時代以来存在した藩が全て廃止され、米沢(よねざわ)県・上山(かみのやま)県・天童(てんどう)県・新庄(しんじょう)県・山形県・大泉(おおいずみ)県・松嶺(まつみね)県などの県が成立します。同年の11月にはおおむね、現在の置賜(おきたま)地域に置賜県、最上(もがみ)・村山(むらやま)地域に山形県、庄内(しょうない)地域に酒田(さかた)県の3県にまとめられ、酒田県は1875年(明治8)に鶴岡(つるがおか)県となります。1876年(明治9)8月に置賜県・山形県・鶴岡県が合併し、新たに山形県が成立し、現在の県域が確立します。この地図は、1878年(明治11)に作られたもので、現在の県域が成立した直後の山形県の様子をうかがい知ることができます。
 「山形県一覧全図」は山形県の地図と「山形県管内各町村一覧科目表」からなっています。まず地図ですが、赤色の線で郡の境界、網掛けで市街、黒色の線で道路、四角形で駅、楕円形で村が示され、村山郡は桃色、置賜郡は緑色、最上郡は茶色、田川(たがわ)郡は水色、飽海(あくみ)郡は橙色と色分けがなされています。「山形県管内各町村一覧科目表」は、町村ごとの戸数(こすう)(家の数)・人口・地価(ちか)(土地の価格)・学校などが詳細に記されています。